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新型コロナ感染を9分で判定、精度はPCR以上 

新型コロナ感染を9分で判定、精度はPCR以上 

 

 新型コロナウイルスの感染をPCR検査と同程度以上の精度で素早く検出できる装置を、理化学研究所や東京大などの研究チームが開発した。検体のサンプルを入れてから陰性や陽性の判定が出るまで全自動で、9分以内に結果が分かる。現在のPCR検査では、最短でも1時間程度かかる。チームは民間企業と連携して、早ければ今年度中にも実用化する。  26日付の英科学誌「コミュニケーションズバイオロジー」に発表した。  新型コロナに、細菌由来の酵素「クリスパー・キャス13a」と蛍光分子を混ぜると、RNA(リボ核酸)と呼ばれる新型コロナの遺伝物質とこの酵素がくっついて活性化。蛍光分子が切断され、緑色に光る。研究チームは、こうした仕組みを利用して、分子レベルでウイルス量が調べられるようにした。  研究チームは2021年4月、この原理を使った新型コロナの検出方法を発表。今回の装置では、検体のサンプルを確実に集めるため、検体サンプルが収納されるチップに磁石を入れ、磁性を持たせる処理をした酵素を使った。さらに、効率的にRNAと反応する新たな酵素を発見し活用すると、21年に発表した検出方法から精度が約1400倍も向上し、PCR検査と同程度以上になった。  新型コロナのRNAは、デルタ株やオミクロン株など変異型によって配列が異なる。このため、それぞれのRNAにくっつくような酵素を使えば、変異型も判定できる。新型コロナだけでなく、インフルエンザや、呼吸器疾患を引き起こす「RSウイルス」も同様に検出できる。  理研渡辺力也・主任研究員(生物物理学)は「将来的には、街中の診療所に呼吸器系の疾患がありそうな患者が来た時、多様なウイルスの感染症を迅速に診断することができるようになる」と話す。【信田真由美】